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2011年12月29日 (木)

引退式!穏やかな目のブエナビスタ。そしてグランプリ有馬記念出走に思う!

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 有馬記念の直後に行われた最終レース、ハッピーエンドプレミアム後、まだオルフェーヴルの優勝の余韻が残る喧騒のスタンド。一気に夕闇がつつみ始めたそのスタンド前に登場したのがブエナビスタでした。
 背中の上の恋人、池添謙一騎手とゆったりとスタンド前の本馬場に再登場。歓声に動揺するでもなく、どっしりと落ち着いて、いわゆる“大人の女”のオーラを醸し出しているようでした。
 有馬記念。その年を代表する馬が一堂に揃い踏みするグランプリレース。ジャパンCで天皇賞馬トーセンジョーダンと激しい死闘の末に競り落とし優勝。また凱旋門賞1、2着馬も一蹴。まさに日本を代表する女傑となったブエナビスタが、頂点に立った瞬間でもありました。
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 さあ、次はグランプリだ、有馬記念だ、ということは良くわかります。一方で、あのウオッカのように引き際というものがあるはずです。
 レコード決着となった天皇賞で、自身も過去最高のタイム1分56秒4で走り、惜しくも4着と敗れたものの激しい競馬を走り抜いたダメージは少なくなかったはずです。それでも、さすがに女傑ブエナビスタ。驚く回復力で、ジャパンCでは天皇賞馬に輝いたばかりのトーセンジョーダンをねじ伏せたのです。考えてみれば、この優勝は昨年秋の天皇賞以来、13ヶ月ぶりの勝利でした。昨秋のジャパンCで悔しい2着降着。その悔しさを晴らさんと臨んだジャパンCでもありました。
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時計が2分24秒2、昨年の時計が参考タイムながら2分24秒9と比較しても、今年のハードさが理解できます。いずれにしても宿願としていたジャパンCを制したことにより、本来はブエナビスタ物語の幕が降りたはずでした。
11月27日、ジャパンCの余韻が、まだ近くの府中駅界隈の競馬ファンに残る中で、私は競馬通の知人やお世話になった人たちと、ある行きつけの居酒屋で、秋競馬お疲れ様を開いていました。その帰りにビルに入り口で、ほろ酔い気分のご機嫌なご一行様と遭遇。ブエナビスタのひと口馬主会員の方たちでした。
私に気が付くと誰かれとなく握手を求めてきました。私もその勢いに乗って、けやき通りで一緒に万歳三唱。その方たちは有馬記念のブエナビスタのシルシを、それぞれ口々に尋ねてきましたが、激しい叩き合いを演じたジャパンCの優勝で、有馬記念のブエナビスタは優勝はない、と考えた私は、ただ笑ってすますだけでした。
天皇賞、ジャパンCと一昨年を上回るハイレベルの戦いを演じて、欲しい金メダルを手にしたブエナビスタ。おそらく有馬記念はお釣りがない状態だったと思います。それでも有馬記念に参戦せざるを得なかったのは、プライド?エゴ?圧力?わかりませんが、持てる力を振り絞り、懸命に頑張って7着に入ってきました。それはブエナビスタが燃え尽きた瞬間でもありました。
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夕暮れの闇の中で、照明に照らされたブエナビスタ。ファンのブエナビスタコールが響く中で、なにかホッとしたブエナビスタの姿を、その優しい穏やかな目を見たような気がしました。

12:00 午後 |

2011年12月28日 (水)

ナリタブライアンに続いた3冠馬のオルフェーヴルのグランプリ制覇!!

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 史上2番目、9頭ものGI馬が出走した豪華版のグランプリ「有馬記念」。なかでも注目は史上7頭目のクラシック3冠馬オルフェーヴル。ジャパンCを制してこの有馬記念がラストランになる女傑ブエナビスタの新旧対決。
 ところが、単勝オッズは結果的に2・2倍のオルフェーヴルに対して、ブエナビスタは3・2倍。断然のオルフェーヴルの支持です。それは、菊花賞を圧勝し、ジャパンCには目もくれず、有馬記念を一本に臨んで来る3冠馬にとって絶対有利な条件でした。
 逆にブエナビスタやトーセンジョーダンなどにとっては天皇賞で激しいレコード決着。続くジャパンCでもラスト33秒9の末脚を駆使したブエナビスタ。この状況の中、中3週で迎える今年最後の大一番のグランプリレース。オルフェーヴルに対してジャパンCの上位陣の臨戦過程の不利は明らかでした。

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 引退したウオッカはジャパンCで優勝のあと、有馬記念を走ることなく引退し、年度代表馬に輝きました。もっとも、ウオッカは右回りをパスしていたこともあり、有馬記念回避は当初から決定していたこと。同じ牝馬のブエナビスタも有馬記念はさすがに女傑とはいえ疲労が積み重なりギリギリの状態であったはずです。ゆえにジャパンCで引退させるべきだったと思いました。
 私は今回の有馬記念は、オルフェーヴルが断然有利で、ゴールに限りなく近い馬であることは、当然ながら納得していました。もし、敗れるとしたら昨年9月の芙蓉S以来の中山ということよりも、超スローペースで消極策を取り、直線でヨーイドンの競馬になったときかも知れないということを考えていました。
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  そこで、穴党としては中山に替わったことで、中山4戦4勝すべて重賞の昨年の有馬記念の覇者ヴィクトワールピサに期待しました。ジャパンCは長期休養明けというブランクのもとで、後方でトボトボと走り、直線は大外でロスのある競馬。上位を諦めたデムーロ騎手が手加減した追い方のようにも思えました。次走が有馬記念ということを意識した騎乗と見たのです。
そして、今年の有馬記念の最大のポイントが強力な逃げ馬が不在。このことが各陣営に与えた心理的影響は少なくありませんでした。
スタートを決めたアーネストリーがじんわりと先頭に立ち、2番手は各馬が様子見の中からダッシュがつかなかったヴィクトワールピサ。そしてスローペースを意識して最内からブエナビスタ。その外にトーセンジョーダン。抑えきれない勢いでエイシンフラッシュに、レッドデイヴィス、トゥザグローリー、ヒルノダムールと続き、後方には出遅れたオルフェーヴルがここにいて、ルーラーシップ、ジャガーメイル、ローズキングダムという展開。5ハロン過ぎあたりで一段と減速13秒1-14秒4-14秒3-13秒0という未勝利クラス並みの極端なスロー。

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これはオルフェーヴルには避けたかった最悪の展開。しかも、ほとんどの馬が直線勝負に身を委ねたのか、あるいは金縛りにあったかのような状態でレースは進みました。
主導権を取ったアーネストリーの外にヴィクトワールピサが並びかけるのですが、直ぐにまた引いて2番手。その直後にブエナビスタとトーセンジョーダン。まさに心理戦の闘い。3コーナー過ぎでした。外を回ったオルフェーヴルがじわじわと進出態勢。
  ラスト3ハロンが34秒ジャストの争い。後方待機馬には厳しい展開でしたが、外を回って進出したオルフェーヴルの末脚迫ってきます。直線でアーネストリーがギブアップ気味。代わってヴィクトワールピサが踏ん張るところを、外からトーセンジョーダン、内にブエナビスタ。さらに内からエイシンフラッシュが急接近。直線中程からオルフェーヴルが鋭く差し込んで一気にそのままゴールイン。内から良く伸びたエイシンフラッシュが2着。その外から強襲したトゥザグローリー、大外から鋭く伸びたルーラーシップが3、4着に食い込んで、5着がトーセンジョーダン。ブエナビスタは7着。ハナ差でヴィクトワールピサでした。1着オルフェーヴルから10着アーネストリーまで0秒6差の大接戦。凄いレースでした。
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「キツかったですね。イメージしたよりも後ろになって、スローでしたからね。それでも直線は沈むようにハミを取って伸びてくれました。力でネジ伏せてくれましたね。本当に強い馬です。まだまだ成長しているので、来年はさらに強いオルフェーヴルをお見せできるはずです」と、池添騎手も愛馬オルフェーヴルの強さに脱帽。競馬ファンの一人として最大目標の凱旋門賞に夢を馳せたいと思います。
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05:18 午後 |

2011年12月23日 (金)

2馬身差の圧勝!クラシックは決まりか、3戦無敗のチャンプ!!

 デイリー杯2歳S1、2着のクラレントにダローネガ。京王杯2歳S1、2着のレオアクティブとサドンストームが参戦した2歳チャンプの決定戦「朝日杯フォーチュリティS」で、1番人気に推されたのが、なんと新潟の500万きんもくせい特別を制したばかりのアルフレードが3・1倍。
 私は東京のくるみ賞で優勝したトウケイヘイロー。昨年の朝日杯FSで1、2着だったグランプリボスとリアルインパクトが、京王杯2歳Sで1分21秒8の決着だったことから、トウケイヘイローが同じ東京の芝1400mを1分21秒4のレコード。ラスト3ハロンが余裕の33秒8の時計からも、朝日杯FSでも十分勝負になると踏んだのです。しかも、9番人気の低い支持。
 1番人気のアルフレードは新潟きんもくせい特別でケタ違いの末脚で抜け出して快勝。その迫力を買われての1番人気だと思われますが、きんもくせい特別とは相手がまるで違うので、この人気の評価は、結果的にファンの見識の高さを思わされたことになるのでした。
 スタートで出負けしたハクサンムーンが強引に主導権を主張。これにニンジャ、マコトリヴァーサルと続く展開。驚いたのがアルフレード。これまでの2戦は待機策で末脚を温存。直線一気に伸びてくる戦法でしたが、なんと3、4番手のインで折り合いを付けさせる一転した作戦。これは初コンビのウイリアムズ騎手が、人気と枠順を意識して少し焦ったのではないか、と一瞬考えたのですが・・。
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 私のトウケイヘイローは中団の前の位置。ベストポジションでした。スタートで遅れた外枠のダローネガ、レオアクティブは後方待機策。半マイルが45秒9という緩みのない流れで、待機馬には仕掛けどころがカギでした。
 と、早目にスルスルと外から進出してきたのがトウケイヘイロー。内からアルフレード。4角を回り先頭に並びかけたのがトウケイヘイローで一旦先頭。と、そのときインにいたアルフレードが爆発的な末脚で、最内から一気に先頭に立つと、あっという間に突き放して行きます。なんとか2番手を死守しようとするトウケイヘイローを内から、アルフレードの直後でマークする形でいた札幌2歳S3着のマイネルロブストがジワジワと急接近。さらに大外から末脚勝負に賭けたレオアクティブが、京王杯2歳Sで見せた豪脚でグイグイと肉迫。
 結果はアルフレードの圧勝。2馬身差水をあける横綱相撲でした。時計の1分33秒4は、一昨年のローズキングダム、エイシンアポロンの時計を上回るタイレコード。
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 2着争いは内から伸びたマイネルロブストで、大外から迫ったレオアクティブがクビ差トウケイヘイローを捉えて3着。
 2番人気のクラレントが7着で、3番人気のダローネガが5着に敗退。ただただアルフレードの強さが際立っていた2歳チャンプ決定戦の朝日杯2歳Sでした。
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 父シンボリクリスエスに母父がサンデーサイレンス。血統的な背景から距離延長は問題なし。520K台のアカ抜けした馬格からも、来年のクラシックの展望が大きく開けてきました。そんな印象を抱かせるアルフレードの強烈さでした。
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04:28 午後 |

2011年12月22日 (木)

急遽!22日(木)にTBSラジオ『Dig』で「有馬記念」特番が!

Img_1284_2   今週末の12月25日に迫って来た今年最後の大一番、グランプリ「有馬記念」。史上7頭目の3冠馬オルフェーヴル。ジャパンCで強力牡馬陣を一蹴した女傑ブエナビスタ。この2頭の対決に多くの目が注がれます。とくにブエナビスタはここがラストラン。花道を添えるべく岩田騎手とのコンビで現役ハッピーエンドを狙います。
 この注目の「有馬記念」を、TBSラジオのニュース探求番組『Dig』(ディッグ)で12月22日に取り上げます。競馬全体の話題を含めて、有馬記念の予想、血統的な背景など、様々な角度から深く掘り下げて探ります。
 時間は22時20分から23時40分までの1時間20分。出演は私アベコーとMCの江藤愛アナウンサー、藤木TDCさん。血統評論家の吉澤譲治さんです。
 是非ともご拝聴下さい!

10:06 午前 |

2011年12月15日 (木)

歴史的女傑かジョワドヴィーヴルは女版ディープインパクトだという呼び声!!

 過去の積み上げてきたデータを覆すような馬が出現しました。その名はジョワドヴィーヴル。アドマイヤオーラ、ブエナビスタ、トーセンレーヴを上に持ち、父は日本が誇る3冠馬のディープインパクト。生まれる前からクラシックを約束されていたような超良血馬。

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 先週の2歳牝馬の頂上決戦、GI「阪神ジュベナイルF」で見事に優勝。3年前同じレースを制したブエナビスタに続く姉妹制覇。ブエナビスタは新馬→未勝利からチャレンジして、3戦目で栄光の優勝旗を手にしましたが、ジョワドヴィーヴルは新馬を勝って中3週で登場。キャリアはたった1戦。まずデータ的には、2着はあっても優勝はあり得ない狭き門だったはずです。
 そんなデータもジョワドヴィーヴルには、まさに馬耳東風。難なくその難関の壁を乗り越えて見せました。しかも、驚いたことに2着のアイムユアーズに2馬身半差の独壇場的な強さ。姉のブエナビスタも同じく2馬身半差。偶然とはいえ、この2馬身半差はエリート姉妹にだけ与えられた運命的な着差だったような気もします。

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 主導権を取ったのはファインチョイス。これにエイシンキンチェム、ラシンティアランテ、アイムユアーズが牽制するような展開。前半の3ハロンが35秒8。昨年と同じペース。1000m通過が60秒2。明らかなスローペース。各ジョッキーも手綱を必至に抑えて流れに対応しようとしていましたが、武豊騎手のサウンドオブハートが引っかかってしまいました。最高のスタートを決めて、中団のやや前くらいの位置に控えたのですが、外枠だったこともあって前に壁を作れず、3角手前で一気に持っていかれる感じで上位に浮上。懸命に手綱を引く武豊騎手。一旦は2番手に顔をのぞかせる展開。この時の脚が結果的に最後の最後で伸びを欠くことになってしまったのです。
 4角でファインチョイスを追って、内にラシンティランテ、その同じような位置にアイムユアーズとエイシンキンチェム。その外からサウンドオブハート。間を割るようにイチオクノホシも好位置に進出態勢。更に、そこには休養明けの2番人気エピセアロームもいます。
 そして、ファインチョイスとエイシンキンチェムが脱落。内にアイムユアーズとその外にサウンドオブハートの2頭が激しく叩き合い。と、そのときでした。もの凄い勢いで外から迫って来た馬がいました。ジョワドヴィーヴルです。それは、あたかも周りの時間が止まったかのような映像を見せつけられたのです。並ぶ瞬間もなく風のような次元の違う末脚で、あっという間に突き抜けて行ったのです。

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 1分34秒9は姉のブエナビスタよりも0秒3速く、昨年のレーヴディソールよりも0秒8も優秀なタイム。
 馬体の418KはGI馬としては、姉のブエナビスタが阪神JF時で450Kだったことに比べても余りにも小柄。5月の遅生まれでもあることから、まだまだ成長の余地を残していますが、やはり、その馬体の成長が今後のカギになりそうな気もします。
 もっとも、父のディープインパクトも440K台の小柄。同じく3冠馬のオルフェーヴルの父ステイゴールドは菊花賞時に422K。全身がバネのようなジョワドヴィーヴルには馬体重は、あまり関係ないのかも知れません。いずれにしても、2戦目で強烈なパフォーマンスを演じた超良血馬。全国競馬ファン、血統ファンの熱い眼差しが注がれることは間違いないでしょう。
 一方で、私が◎○だった、サウンドオブハートにイチオクノホシ。この一戦を布石に飛躍を期待していますが、とくにイチオクノホシは、兄に菊花賞4着のハーバーコマンドを持つ血筋。桜花賞よりはオークス向きで大いに楽しみにしています。馬主は懇意にしているDr・コパさんの奥様。応援にも力が入ります。
 また、サウンドオブハートは元騎手の高山太郎調教助手が、二人三脚で仕上げに一生懸命。「アベコーさん、今いいですか?」なんて、携帯から声が聞こえそうです。こちらは桜花賞向き。本当に無事にクラシックに旅立ってほしいところです。

05:05 午後 |

2011年12月 9日 (金)

不振続きの準オープン馬が優勝した起死回生の強烈一撃!!

 ここ2年、1・2・3番人気で決着していた「ターコイズS」。内枠有利の中山のマイル戦とあって、これまでも真ん中枠より内枠での決着が圧倒的。今年も上位の人気馬が真ん中枠を中心に引き当てて、そんなに大きな波乱は・・と思われたのですが、驚きました、出ました、なんとブービー人気のマイネプリンセスが優勝。そのマイネプリンセスは準オープンクラスに入ってから頭打ち状態。1000万でなんとか勝った後、準オープンでは電光掲示板にすら掲示されることは1度もなかった馬なのです。

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 それに加えて、枠順が15頭中15番枠。全馬が嫌がっていた不運な大外枠を引き当ててしまったのです。ハンデが51Kと恵まれたとはいえ、いや、よしんば48Kだったにしても、まず手を出し辛い馬だったはずです。クラシックやGIで好走し、善戦していた馬を相手に5着の入着さえ無理だろうとする見方が圧倒的。従ってブービーの14番人気で、単勝オッズは114・1倍。
 ところが、この日、騎乗した柴田大騎手は、その前の10レースの準オープン・市川Sで6番人気のダイワナイトで見事な逃げ切り勝ちを決めていたのです。
 「大外の枠だったので、中途半端に外を回されるよりは、ある程度の位置取りで・・と考えていたので、そうしたら思っていた位置取りが取れました。本当に最後まで良く頑張ってくれましたよ」と、ニコニコ顔の柴田大騎手。
 紫苑Sで優勝したカルマートに吉田豊騎手が騎乗したため、桜花賞5着のフォーエバーマークに三浦騎手。そのためマイネプリンセスの騎乗者がいなくなり、急遽、柴田大騎手にお鉢が回ってきた格好。市川Sのダイワナイトも急遽、お鉢が回ってきた形での快勝劇。今年はこれで19勝。障害レースとはいえGI、GⅡ、GⅢも制覇。昨年の同じ時期の6勝と比較しても大変身、大躍進の一年ということになりました。
 柴田未﨑騎手(引退)と共に双子のジョッキーとしてデビューした彼も現在34歳。寒風に向って突き進む柴田大知騎手に、熱いエールを送りたいものです。

ちなみに、1着マイネプリンセス2着ギンザボナンザ、3着エオリアンハープの3連単は121万3060円でした。

04:50 午後 |

2011年12月 8日 (木)

一番強い形で乗り切ったT・Fコンビによる熱い砂のGI決定戦!

注目の第12回「「ジャパンカップダート」は、下馬評通りトランセンドとエスポワールシチーの砂の大将格によるマッチレース的様相。昨年のジャパンCダート優勝馬トランセンド。対して一昨年の優勝馬エスポワールシチーが、がっぷり四つに組んでの一戦。
昨年5月の東海Sから8戦4勝2着4回。GI3勝で連対をはずしていないトランセンドが1番人気。直前のみやこSを楽勝して勢い上がるエスポワールシチーも単勝2・8倍でトランセンドと互角の支持。こうなると、どんなふうに乗ったらライバルに勝てるのか、トランセンドの藤田騎手、エスポワールシチーの佐藤哲騎手は、それぞれ思案を巡らしていたはずです。No1_320_2
そして枠順が発表されたときに、再び熟考を要することになりました。ここからは二人の騎手の心理状態を、私の独断で考えてみました。
トランセンドの藤田騎手は、この大外16番を知ったときに「どうしょう、エスポワールが6番枠だし、同じように出て行っても、コーナーで前に行かれてしまう。池添のトウショウフリークが強引に来るだろう。3番手で行くか、3コーナーで外から並びかければ力でねじ伏せられるかも知れない。いや、まてよ、この馬が一番強い競馬ができるのは、ハナを切る形じゃないか。確かに16番の大外枠でロスがあるかも知れないが、1コーナーを回った時点で、先頭に立っていれば、なんとかなる、きっと押し切れるはずだ」と考えたはずです。
一方、エスポワールの佐藤哲騎手は「しめた、トランセンドが16番か。これならチャンスだ。向うはこの枠だから、池添の馬が行ったら控えるだろう。こっちはそれを見て仕掛けられる。この前のみやこSと同じ形で競馬をすればいいんだ。具合もいい感じだし、よし、いけるぞ!」と力コブを握りしめたはずです。この両者の見方は結果に直接結びつくことになったのです。
スタートと同時に藤田騎手が必至の形相で、トランセンドを押して押して何が何でも主導権を取る構え。その隣りの池添トウショウフリークも逃げる構えを見せましたが、藤田騎手の気迫に圧倒されて仕方なく2番手。トランセンドを前に見る形で佐藤哲エスポワールシチー。藤田、佐藤哲、二人の騎手の読み通りにレースは流れて行きます。
昨年、トランセンドが逃げ切ったときの前半3ハロンの入りは35秒9、1000m通過が60秒0。今回は35秒8で60秒9。前半の3ハロンはほとんど同じようなペースで、後続の2頭も控えてくれたくれたことで、一息入れられた形になりました。ということは藤田騎手の目論見どおり、トランセンドのペースとなったわけです。

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それでも、さすがに佐藤哲騎手もこのままではマズイと思ったのか、相手をトランセンド1頭に絞り、勝負どころの3角過ぎにトランセンドの真後ろの外でスパート態勢。
4コーナーをトランセンドが先頭。すぐ後ろにエスポワールシチーで、その少し後ろからラヴェリータ、ダノンカモン。先行したトウショウフリークの姿はなく、好位置で展開したニホンピロアワーズも早々に脱落。快調に逃げるトランセンドを捉まえきれないエスポワールシチー。となると、トランセンドの独壇場。二の足を駆使して、結局2馬身差の圧勝劇。エスポワールシチーも最後は力尽きて、最内からゴール寸前強襲したワンダーアキュートにハナ差、差し込まれて無念の3着。
勝ちタイムが1分50秒6で、昨年が1分48秒9。もっとも、昨年は脚抜きの良かった、やや重馬場のコンディション。前半3ハロンは昨年を上回るペースだったことから判断して、やはりハイペースが後半に影響したようにも思います。それでも優勝したトランセンドは凄い馬です。また結果的に3着だったエスポワールシチーも、相手のペースに合わせざる得ない展開だったもので、佐藤哲騎手も「今日のところは相手が強かったということ。次は負かせるように頑張ります」とサバサバした表情でした。
私が狙ったミラクルレジェンドは位置取りが最悪になってしまいました。勝負どころで動くに動けない形。直線で外から差を詰めてきましたが時すでに遅しで6着。それでも2着馬とわずか0秒2差。「もう少しスムーズだったら、もっといいところに来たね。残念!」悔しそうでした。

04:16 午後 |

2011年12月 1日 (木)

考えさせられた国際招待に価値のある馬と、箸にも棒にもの招待馬・・

 今年の第31回目のジャパンカップは、その年の凱旋門賞で1、2、3着馬が揃って登録。結局、スノーフェアリーが回避したものの1、2着馬が出走。ともに3歳牝馬で世界のホースマン注目の一戦となりました。とりわけ、凱旋門賞で5馬身ちぎり捨て、レコードで優勝したデインドリーム。この稀代の女傑が熱い関心を集めました。
No1  当日は我が日本が誇る女王ブエナビスタ。そしてデインドリームの2頭の牝馬が1番人気を激しく奪い合う熾烈な争い。結局、10円の違いでデインドリームが1番人気に支持されてジャパンカップがスタート。
 戦前の予測では逃げ一手の米国ミッションアプルーヴドが主導権を取って、同じように先行タイプの仏シャレータが2番手。好位置にはヴィクトワールピサ、トゥザグローリー、トーセンジョーダン、ローズキングダム。そこにはデインドリームもいるだろう、という見方をしていました。
 その予想通りにミッションアプルーヴドが主導権を取り、2番手にはトーセンジョーダン。レース後、トーセンジョーダンのウイリアムズ騎手は「予定では4、5番手のつもりでしたが、アメリカの馬が逃げたので、これは遅くなると思って2番手をキープしました」。この彼ならではの判断が、実にタイムリーな結果につながるのです。
 一方、先行するはずだったシャレータは中団の馬群の中。ルメール騎手は「スタートしてから彼女が行きたがっていたので、息を入れさせてリラックスさせるような乗り方をしました。でも、直線で追い出したら反応がありませんでした」と、コメント。
 このシャレータが控えたことにより、流れが極端なスローペースに落ち込んでしまったのです。前半の3ハロンが37秒1、1000m通過は61秒8。半分の1200m通過で1分14秒1。同じ日の6レース最下級条件の500万クラスが35秒6で、1200m通過が1分11秒8。半分で2秒3も500万よりも遅いのです。
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 この超スローペースに、これはまずい、と考えたウインバリアシオンの安藤勝騎手は、最後方2番手から向う流しで外をスルスルと進出。「この馬場でずっと外を回りたくなかった。本当は内に入れたかったんだけどね。それが出来なかったので、思い切って行ったんだ」と安藤勝騎手。
 3角で2番手のトーセンジョーダンに一気に並びかけたウインバリアシオン。トレイルブレイザーにトゥザグローリーが続き、ブエナビスタがその後の内目でスパートの機を窺うような態勢。人気を分けた注目のデインドリームは後方グループ。中団にローズキングダムと、その後ろにエイシンフラッシュ。3番人気のペルーサも同じような位置取り。ヴィクトワールピサは長期休養明けということからか、最後方で折り合いに専念。
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 あまりにもゆったりとした流れから、勢いペースアップしたのが4角手前のラスト4ハロン。逃げたミッションアプルーヴドを追って、後続各馬もジワジワ進出態勢。直線では早々に脱落したのがミッションアプルーヴド。その外から先頭に立ったウインバリアシオン。トーセンジョーダンもその外から並びかけて、グリーンとピンクの帽子が並んでゴールを目指します。
 ブエナビスタもグイグイ肉迫。いつもより早目にジャガーメイルがインをついて追い上げます。デインドリームは直線大外に進路。ウインバリアシオンも良く粘っていたものの途中からスパートしたことが最後の最後で伸び脚を欠き、トーセンジョーダンが一気に抜け出し先頭。そのところに外から馬体を併せてきたのが女王ブエナビスタ。2頭の激しい叩き合いは末脚に勝るブエナビスタに軍配。クビ差遅れてトーセンジョーダン。そしてゴール前でグイと伸びたジャガーメイル。
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 ウインバリアシオンが5着でデインドリームが6着。凱旋門賞圧勝馬がゴール前で一瞬見せた末脚が彼女のプライドでしょうか。シャレータが7着でエイシンフラッシュとローズキングダムが7、8着。ヴィクトワールピサは13着と惨敗。またゴール前で手綱が動いていなかったペルーサはシンガリ負け。天皇賞の反動でしょうか。
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 唯一、ラスト33秒台の末脚を駆使したブエナビスタ。1着降着となった昨年の無念を見事に晴らしました。当時の優勝馬ローズキングダムとの浮き沈みの激しさを見た思いがします。
 と同時に、鳴り物入りで来日し、1番人気だったデインドリーム。スタートの位置取りの不利はあったものの、結局、掲示板にもその番号が点滅することはありませんでした。シュタルケ騎手は「凱旋門賞のときのような本来の彼女の状態ではなかった」とか。例年ですが、具合の良さをアピールした公開記者会見のときと、あまりにもニュアンスが異なることに驚かされます。
 その先行力を生かすこともなく敗れたシャレータも同様。それでも、凱旋門賞2、3着であれば、ジャパンCの招待馬として十分な資格と理解が得られます。
 ところが、米国のミッションアプルーヴドはあまりにもひどい14着。この超スローペースを、絡まれることもなく楽に主導権を取り、まさに一人旅に持ち込めながら惨敗。これは能力云々よりも、体調に大きな問題があった可能性があります。当日の500万クラスであれば時計比較から4着が精一杯でした。
 出走していたのか出ていなかったのかわからないような12着のサラリンクス。関係者、家族の日本観光が主体のような参戦、こういった馬の招待に多額の出費を払う招待制度は、そろそろ廃止したほうが賢明のような気がします。暴騰する円高の中での2億5000万の優勝賞金。参戦したいのであれば自前で来日して下さい!それくらいの強気にJRAはなってもいいはずです。それがジャパンカップのレベルを上げることになるのだと思います。

12:56 午後 |