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2007年3月30日 (金)

或る日の中山

 西田雄一郎騎手の笑顔はとっても素敵だったなあ~

070330  好天に恵まれた或る日の中山競馬場。検量室前に乗り終えた馬具の手入れをしている西田雄一郎騎手とばったり。いつも私と会うと、満面笑みで迎えてくれるのですが、この日も100万$とはいかないまでも70万$くらいの笑顔で「こんにちは~」と、挨拶で迎えてくれました。
 「どう、調子は・・」と私。
 「う~ん、なかなか勝てないですねー。ひとつ勝つことの難しさを痛感しています」と彼。
 西田雄一郎騎手といえば、ジョッキーとして2度デビューする形になった異色。それは自分からまいた社会からの制裁だったのです。
 1995年にデビュー。サクラエイコウオーで七夕賞を優勝。まさに嘱望視された騎手でした。
 ところが、1998年、交通違反を犯し、再三の要請にも出頭しなかったことから、厳罰が加えられたのです。翌年、騎手免許を返上。
 それから、5年に渡り山元トレセンの牧場で働き人間修行。
「ボクにとってはこの牧場での経験が、人生でなんと言っても大きかったですね」と、彼はいいます。
 そして2005年、騎手免許に再挑戦して合格。
「嬉しかったですね~。また夢を追えると・・」
 そして、その年の4月10日、福島競馬場で、騎手免許を再取得してから、初勝利。6年1ヶ月ぶりの勝利でした。
 「やはり、先頭でゴールを駆け抜けた瞬間の快感を求めて、ジョッキーになったボクですから、最高に嬉しかったですよ」と、コメント。
 更に「1頭の馬には多くの人たちが携わっていて、最後の仕上げをするのが騎手だということを、牧場で働いたことにより、改めて考えていました」と語った西田騎手。
 彼がデビューしたころ、元日本バレーボール代表の益子直美さんと「大きな騎手になろう」と、約束したそうです。益子さんがあるパーティーで、私にそう語っていました。
 西田雄一郎、32歳。まだまだ君は若い。応援してくれるきゅう舎があるうちは、それだけチャンスがある。彼の笑顔に、私はそう心でエールを送りました。

11:32 午前 |

2007年3月29日 (木)

「納得・解せない」高松宮記念観戦記

 スズカフェニックスは道悪の鬼!
 春を告げるGⅠ「高松宮記念」。優勝馬はスズカフェニックス。初めての芝6F戦。直前の阪急杯が4着。馬場状態は前日のたっぷりの降雨で重馬場。レース前、スズカフェニックス陣営は、良馬場が条件としきりにアピール。そんな状況下で1番人気。ファンの馬を判断する力はたいしたものです。
 それにしても、スズカフェニックスの行きっぷりにはビックリしました。マイル戦の東京新聞杯、そして前走の阪急杯(7F戦)が、いずれも後方から大外一気の追い込み劇。初めてのGⅠの芝6F戦では前半追走に苦労しそうだ、と思うのが一般的だと思うのですが、なんと凄い手応えで中団を追走。距離、馬場状況、コースを熟知した武豊騎手ならではの騎乗によるところも大きかったとはいえ、こんなに楽について行けるスピードがあるとは想像ができませんでした。
 ひょっとすると、道悪の重馬場がベラボーにうまいのかも知れませんね。でないと、2馬身半差も水を開けられるわけがありません。そうです、きっとそうです。スズカフェニックスは道悪の鬼なのです。良馬場が前提条件とコメントした込山調教助手。スズカフェニックスは重馬場が得意ですよ!

 解せないスケルツィ
 注目していたマイネルスケルツィが解せない6着。直線大外から伸びてきていましたが、あらら、いつもと違ったレース。初めての7F戦だった阪神Cで、前半3Fを33秒台で2番手追走。しかも、出遅れるミスがあってのもの。それでいて早めに先頭に立ち、結果3着とはいえ、わずか0秒1差。そのあとの金杯が逃げ切り勝ち。
 つまり、スケルツィの良さは、正攻法で行って、そのまま押し切る戦法がベストとみるべきだったはず。私はそういうレースをするもののとして、◎を打ち、馬券を買いました。
 ところが、どうでしょう、スタートしてから控える作戦だったようで、手綱を引っ張ったままで、どんどん順位を下げていきます。3角手前では追い込みのスズカフェニックスの方が、前に出て行っているではありませんか。直線の追い比べでは断然フェニックスの方が上。そんなレースをするなら馬券なんて買いません。しかも、直線は内を狙っても前が開いてなくて、中を割って出ようにもダメ。仕方なく外に出すしかスペースがなく、なんとも中途半端なレース。いつものように正攻法で出ていれば、2着馬と0秒2差から判断して、少なくとも楽に2着は見込めたでしょう。なんとも解せないレースでした。
 ちなみに、私の予想では▲スズカフェニックスで△ペールギュント(2着)。いやあ~惜しかったです!

12:20 午後 |

2007年3月22日 (木)

大変なことになったぞ、天皇賞・春!

 天皇賞が大変です。というのも、先週の阪神大賞典、天皇賞の前哨戦でしたが、優勝したのが、2番人気のアイポッパー。圧倒的な人気に支持されたドリームパスポートは頭差で2着。外から追い込んだトウカイトリックが首差で続く3着。また首差でデルタブルース。なんと勝ったアイポッパーから0秒1差で4頭がどっと入線。大激戦の阪神大賞典でした。
 昨秋の菊花賞でレコード決着の2着、ジャパンCでディープインパクトの2着、大きな不利があった有馬記念が4着。今年4歳のドリームパスポートにとっては、迎える春の天皇賞は堂々たる主役でなければならなかったはず。
 ところが、前半、折り合いを欠いて安藤勝騎手が御するのに苦労している様子。しかも2番手追走だったマイソールサウンドの外に出すと、かーっとして完全に引っかかる仕種。
 結果的に早めに先頭に立ち、これをピッタリとマークしたアイポッパーに差し込まれてしまいました。それにしても、59㌔を背負って4着だったデルタブルースと、57㌔で首・首差。更に1F延びる本番の天皇賞は大丈夫か不安になってきます。
 阪神大賞典が写真判定になったのは、最近では一昨年のマイソールサウンドが優勝したとき。首・鼻差で1番人気アイポッパーと3番人気リンカーン。この直後の天皇賞はスズカマンボとビッグゴールドで大波乱となりました。
 とすると、今年も第三勢力の馬が不気味です。今週は中山で日経賞が行われます。このレースに出走予定があるマツリダゴッホ、ネヴァブション、トウショウナイト、インテレット、エリモエクスパイアの動向から目を離せません。

 最強のオークス候補です

 私のブログでも以前に書きましたが、注目のベッラレイアが桜花賞の最後の砦と選んだフラワーC(想定通り)を、なんと無念の除外。その前はアーリートンCを除外されて、仕方なく牡馬相手のОPすみれS2200㍍に挑戦。1番人気のディープインパクトの弟、ニュービギニングには先着したものの超スローペースで、最後方から追い込んで3着。首・1馬身差届きませんでした。それゆえ、桜花賞出走にはフラワーCに出て、1、2着が最低条件だったのです。
 そして、仕方なく選んだのが自己条件の中京、あざみ賞。1・7倍という圧倒的な人気で、15頭番目の最後方を追走。4角で大外に出すと、まさに次元の違う強烈な脚勢で一気に突き抜け、瞬時に先頭に立つと、余裕を残して圧勝。このときのラスト1Fが11秒4。それを楽々上回る神業的末脚、もの凄い破壊力です。
 東京の2400㍍オークス。そう、あの広い直線で震撼させるようなドラマを期待してみようではありませんか。

 高松宮記念は高齢馬伝説を作るか!

 今年のGⅠ高松宮記念は大混戦の様相。本来、中心的存在になるのがシーイズトウショウ。ところが、昨年の香港スプリントで大惨敗。それ以来、ここがいわゆる、ぶっつけ本番。
 そこで、直前の阪急杯を制して(同着)波に乗るプリサイスマシーン。とはいえ彼も8歳馬。過去10年、8歳馬の連対はゼロなのです。この時期に定着してからはひとつ下の7歳馬もブラックホークが6年前に2着あるだけ。人間でもマラソンレースでは高齢の選手が活躍することはあっても、一般に短距離の世界では厳しいことが現実。
 とすれば、8歳馬プリサイスマシーンは大丈夫なのか、それに彼は1200㍍の6F戦が2回だけしか走っていないのです。成績は4、9着。もっとも、4着は、昨年の高松宮記念でのもの。適性がないとはいえませんが、6F戦で連対したこともない馬が、GⅠの6F戦を勝てるのでしょうか。
 持論ですが、このプリサイスマシーンはベストが1800㍍だと考えています。芝1800では中日新聞杯をレコード勝ちして以来、使われていません。毎日王冠ではテレグノシス、ローエングリンといったトップクラスと、接戦したことを考えると、どうしても6F戦は不安が先にたちます。
 ただ、勝ち負けは相手があってのこと。当面の相手のそのときのレベルや、何らかの事情、馬場状況等で相手が走らないケースもあるわけです。いろいろな観点からも、プリサイスマシーンの高松宮記念は注目されます。

11:02 午後 |

2007年3月20日 (火)

ああ、良かったぁ~岩手県競馬の存続!

 一時はどうなるか、と危機感がつのっていた岩手県競馬(盛岡・水沢)の存続が決定しました。岩手競馬ファンのみならず、中央、地方競馬ファンにとっては、まさに待ちに待った朗報でしょう。ほんとうに良かったです。
 盛岡競馬場、水沢競馬場を抱える岩手県競馬。数年前、山形の上山競馬が廃止されてしまい東北、みちのくで唯一の競馬開催を持つ県です。
 ところが、全国的な地方競馬の斜陽化は、岩手県競馬をも直撃。負債を抱える形になると、こっちを向いていた人、団体が突然と横向きになることは世の常。岩手県競馬も同様だったと思われます。岩手県競馬組合の管理者である増田寛也県知事は、知事としての任期が今月3月で切れることもあり、早くから引退を表明。それにあたり競馬組合の抱える債務330億円の再建案を提示し、議会に提示してきましたが、これまではいずれも先送り状態。しかし、今回は地方選挙が近いということもあり、知事にはなんらかの決定を求められていました。
 15日には盛岡競馬場を持つ盛岡市、水沢競馬場を持つ奥州市(旧水沢)の市議会で、新たに両市から各10億円の負担金を積み増すことを可決。これを受けて増田知事は、岩手競馬を廃止する2007年度の予算案を見送り。ところが、県議会は再建のための補正予算を否決。県はこの否決で、岩手県競馬の廃止議案を県議会に提出。19日の県議会が注目されていました。
 19日、夜の本会議で岩手県競馬存続のため、なんと超党派の議員が提出した補正予算案修正案が可決。これにより、知事が廃止を考えていた岩手競馬は一転、存続する見通しになりました。
 記者会見で増田知事は「大変重みのある決定だったと思います。競馬は存続することになりました」と会見。盛岡、水沢の競馬の関係者、岩手県競馬を支えるファンから歓声と拍手が起きたそうです。

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0703202 [写真提供]
リリアン原山さん

 盛岡競馬場は周囲を山に囲まれ、山の頂上にあるような、実に景観に富んだ競馬場。白亜に輝く競馬場も素晴らしく綺麗。地方競馬には珍しい芝コースも兼備し。統一GⅠの南部杯も行われ、JRAの名馬たちが何頭も駆け抜けていきました。私が推奨する競馬場のひとつです。また、競馬ファンの皆さんと、ツアーを組んで出かけてみようかな、とも考えたりしています。
 万一、岩手競馬が廃止ともなると、競馬ファンにはとても辛い厳しい現実と、対峙しなければならなかったわけで、本当に存続の決定はなによりでした。

09:48 午後 |

2007年3月15日 (木)

熱い!桜花賞強力3頭の女の戦い

 すでに1ヶ月を切ったクラシック第1弾、桜花賞。先週の桜花賞トライアル・フィリーズレビューはアストンマーチャンが断然の強さで後続を圧倒。1・1倍という一本人気を制して、桜花賞に力強く漕ぎ出しました。
 そもそもアストンマーチャンは、昨年暮れのGⅠジュベナイルFでウオッカに首差敗れて以来、来る桜花賞でどのような戦術を組んだら逆転できるのか、というテーマを持って今回のフィリーズレビューは臨んだはずです。それゆえ武豊騎手の頭の中には、一緒に走っていた他の馬のことなどは、眼中になかったことでしょう。
 「4角まで折り合いだけを気をつけて流れに乗りました。直線での手応えは抜群だったし、ラストの伸びも良かったですよ。この距離(1400m)は本当に強いですね。次回の本番(桜花賞)は強い馬が出てくるけど、今日のように我慢がきくことができればチャンスはあると思います」と、桜花賞に思いを馳せる武豊騎手。

 今年の桜花賞はウオッカを中心とした3強ムード。トライアルのチューリプ賞で、ウオッカと首差で渡り合ったダイワスカーレット。ラスト33秒台の決着で後続が6馬身差も水が開いた次元の違う両頭。そして、前記アストンマーチャン。近年に珍しいほどの大変な逸材の揃い踏み。ウオッカは父がタニノギムレットで、ダイワスカーレットがアグネスタキオン。アストンマーチャンがアドマイヤコジーン。いずれも内国産種牡馬産駒。
 それぞれの馬に、それぞれの思いを重ねながら、迫ってきた桜花賞、そしてオークスの熱い女の戦いは、さぞかし見応えがありそうです。

02:50 午前 |

2007年3月14日 (水)

届いたミッキーからの挨拶状

 3月1日
 松永幹夫調教師から挨拶状が家に届きました。
070314_1  この度、3月1日付をもちまして 新規開業することになりました
 全く無縁だった競馬の世界で今日あるのも貴殿をはじめ多くの方々のお陰と深く感謝いたしております
 これから新しい慣れない立場ではありますが 初心に戻って全力を挙げてご期待に添うべく努力する所存です
「零」からの出発ですが これからも末永くご支援 ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます

 実に丁寧な文面でした。彼の性格の律儀さがよく出ているものでした。
 あれからどのくらい立つでしょうか、京都、都ホテルで行われた彼の結婚式に招待を受けました。多くの招待客、来賓客が列席している中で、帰り際、彼はボクの手を取って、
「わざわざ京都まですみません。これからもよろしくお願いします」と、送り出してくれました。とても心地よい気分で帰京したことを覚えています。
 騎手当時、レース後のインタビューでは実に丁寧にコメントしてくれる、記者仲間でも評判のジョッキーの一人でした。常に相手のことを思いやるような優しさがありました。

 そういえば、忘れられないこんなエピソードがあります。
 それは1992年の菊花賞。この年、大変な馬がクラシックの主役にドーンと、居座っていました。デビューから7戦7勝、無敵の快進撃を続けるミホノブルボン(松元茂きゅう舎)です。むろん、皐月賞、ダービーも連勝し2冠馬。いよいよ4歳(現3歳)最後の砦、菊花賞を迎えようとしていました。
 ミホノブルボンの父はマグニテュード。その産駒は短距離戦で活躍、スプリンター系というイメージから、3000mの距離に不安視する向きもあったのです。
 菊花賞で松永幹夫騎手はキョウエイボーガンに騎乗してきました。
「いやあー、ビックリしましたね~。こんなスピード馬がなんで3000mなんて使うのだろう、無茶やるなあ、と思いましたよ」

 ブルボンよ、ガンバってくれよ~!

 「そこでね、ボクはみんなの、ブルボンの邪魔をしないように、1200mの競馬をしてやろうと思いましたよ」
 レースは松永ボーガンが思い切って飛び出し、11秒台の速いラップが刻まれていく。ところが、ところがなのです。
 彼はこういいます。
 「いやあ、参りましたよ、だって迷惑かけないように、ボクのだけ違う競馬をしようと思って乗っていたら、なんとブルボンが一生懸命に追いかけて来るんですよ。わあ、ブルボン、ボクに構わないで・・と思ってもブルボンは来るんです」
 「それでね、4コーナーでブルボンに交わされていくときに、手綱を追いながら、ブルボン、ミホノブルボン、頑張ってくれよ~!って、ブルボンの後ろ姿を見ながら応援していました」
 ところが、結果はダービー2着のステイヤー、ライスシャワーにゴール前で交わされ3冠の夢が消滅。とはいえ、ゴール前でインから伸びてきたマチカネタンホイザに完全に交わされながら、なんとゴール寸前でまた盛り返し2着に浮上。このガッツ、この勝負強さにスタンドから大歓声と拍手の嵐。
 「2着でしょう。なんか乗っていた小島貞さんに申し分けなくて、しばらく顔も合わせることが出来ませんでしたよ。でも、挨拶しておかないと、という思いから、決断して謝りに行きましたけどね。ああ、いいよいいよ、と言ってくれました」
 「だから菊花賞と聞くと、ブルボンを思い出しますねー。いまだに小島貞さんの顔を見ると、ああ申し訳ないって・・」と、苦笑いを見せながら、当時のことを振り返ってくれたことを、思い出します。私は彼の言葉の随所に、彼の優しさを感じたものです。

  あのミホノブルボンの菊花賞から、14年半という歳月が流れました。松永幹夫ジョッキーは、こだわったステッキを置き、今年の3月にきゅう舎を開業。その中の1頭、ハギノルチェーレが、先週の桜花賞トライアルのフィリーズレビューで3着に好走。桜花賞出走のチケットを手にしました。桜花賞は過去に、キョウエイマーチ、チアズグレイスで優勝。再び、あのミッキー(松永幹夫騎手当時の愛称)スマイルを、ウイナーズサークルで見たいものだと思います。ファンの一人として・・。

01:54 午前 |

2007年3月 7日 (水)

クラシックはこれで決まり!との声

 ウオッー、驚愕的強さ

 いやあ、驚きました。何がって、そりゃチューリップ賞ですよ。そう先週の桜花賞トライアル。強い強いとはわかっていたもののウオッカダイワスカーレットで、後続に6馬身差。GⅠ阪神JF4着のローブデコルテが武豊騎手で臨んだにもかかわらず、はるか離された5着。何もこれはローブデコルテが走らなかったわけではなくて、ウオッカとダイワスカーレットがたまげるような強さ、震撼させる強さ、驚愕的な強さ、まあ、形容しきれないくらいの強さだったというわけ。
 なんと言っても凄かったのは時計。2頭の壮絶な叩き合いで、勝ちタイムが1分33秒7にビックリ。昨年の優勝馬アドマイヤキッスが1分36秒5で、あのスイープトウショウが1分35秒5。比較にならないくらいの速さ。しかも、驚いたことに、ラスト3Fが共に33秒台。ウオッカにいたっては33秒5の神ワザ的破壊力。
 ちなみに、同じ阪神の初日に行われた重賞、アーリントンCはトーセンキャプテンと、ローレルゲレイロでゴール前の激しい死闘劇。トウショウが首差勝って、皐月賞の有力候補にのし上がったのですが、その時計が1分33秒9の優秀さ。とはいえ、チューリップ賞の2頭には見劣りました。それも、トーセンキャプテンのラスト3Fが34秒7と、1秒以上も遅いのです。チューリップ賞の2頭がアーリントンCに出ていれば、ちぎっていた計算になります。
 今年の3歳牝馬戦線には、阪神JFでウオッカと首差渡り合ったアストンマーチャンという凄い牝馬がいます。当時の勝ちタイムが1分33秒1というビックリ時計。
 新阪神コースだからこれだけの時計が出ているものなのか、わからない面もありますが、いずれにしても、阪神で行われる桜花賞。クラシックは3頭で決まりだ、という声も納得させられますね~。

 さあ、皐月賞に王手

 アドマイヤオーラがほとんどの人が予測していた通り(1・7倍)弥生賞を優勝。ゴール前でココナッツパンチの急襲にあいましたが、武豊騎手によると先頭に立ってふっと気を抜いたものだとか。
 それにしても、アドマイヤオーラは前からブログでも、クラッシックとして取り上げていましたが、文句なしに今年のクラシック大将格です。弥生賞の前までの3戦はスローペース。それゆえラスト33秒台の強烈な破壊力を見せつけてきたのですが、流れが一転して変わると、資質の高い馬でも力を出し切れず、敗れ去っていくケースがままあること。弥生賞で注目していたタスカータソルテ(7着)もそのいい例でしょう。4角では大外にはじき飛ばされてしまいました。そういった経験のない流れでも勝ち上がったあたりに、アドマイヤオーラの素晴らしさがわかります。
 勝ち時計も凄いです。2分0秒5です。昨年のアドマイヤムーンが2分1秒5ですからジャスト1秒も速いのです。大変な馬です。
 これで距離の2000㍍でも問題ないことを実証。京都、中京、そして今回の中山の急坂を克服。いよいよ皐月賞では無敗のフサイチホウオーの対決が。いやあ、今からドキドキします。
 でも、私は穴党ですから、対アドマイヤオーラ、フサイチホウオーのウイークポイントをついて、抜け出てくるような馬を探してみます。強さの影に欠点も発見しましたから、楽しみにしていて下さい。

01:24 午後 |

2007年3月 6日 (火)

後藤騎手の涙…

 3月4日、日曜日。
070306  最終レースが終わり、4時20分発走の阪神12レースをみてから、検量室に行き、誰もいなくなったジョッキーの控え室前に階段上がると、そこに、ひょっこりと後藤騎手がやって来ました。
「お疲れさま、惜しかったね~(12R3着)」と私。
「はい、もうちょっとでした」と後藤騎手。
「そうそう、先週の中山記念、おめでとう。あのインタビューでの涙は、こっちまで胸が熱くなっちゃったよ」
「そうですか。わかっちゃいましたか…」と、頭を掻きながらはにかむ後藤騎手。
 中山記念で後藤騎手はローエングリンで見事に逃げ切りってみせた。ローエングリンは伊藤正徳きゅう舎。後藤騎手がデビューから在籍したきゅう舎でした。競馬とは無縁の世界から、憧れていた騎手としてデビュー。周囲はほとんど知らない人ばかり。それでも持ち前の明るさで、がむしゃらに頑張った後藤騎手。唯一の支えは、親代わりとなる調教師のはずでしたが、若き彼は強烈な冷水を浴びせられることになったのです。
「うちの馬で勝てるような時は、お前は乗せないからな!」
 自分のきゅう舎の馬で1勝でも多く勝ちたい。できれば重賞を、クラシックを、小さな胸は、大きな夢でいっぱいに膨らんでいたときに、この一言は、彼を奈落の底に突き落としたのです。
「悔しいです。アベコーさん、ボクは何を夢みて騎手を続ければいいのですか?」と、聞かれて、何も言えなかった私がそこにいました。
 そして、いつしか彼はフリー宣言。

「でも、あのときがあったから今の自分がある」と思います。
「そうだね、いい経験したよね。大きくなったなあーと、先生は一番喜んでいるのかも知れないな…」
 中山記念のローエングリンの優勝をきっかけに、今年も後藤騎手は大きく飛躍するはずです。応援しましょう。

10:46 午後 |